JIS規格の履歴書とは?各項目の書き方と入手方法を詳しく解説

就活や転職活動の場で「JIS規格の履歴書」が指定される場合がありますが、JIS規格の履歴書にはどのような特徴があるのでしょうか。

今回の記事では、JIS規格の履歴書の特徴や入手方法についてまとめました。

各項目の書き方についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。

JIS規格の履歴書とは

JIS規格とは「Japan-Industrial-Standards」の略称であり、日本語で日本産業規格を指しています。

産業標準化法に基づいて作られた国家規格に該当するため、JIS規格の履歴書は多くの採用選考に推奨されていました。

このことから、応募先から特に履歴書の規格について指定がない場合でも、自らJIS規格の履歴書を選ぶ方が多いのでしょう。

ただし、JIS規格はシンプルなフォーマットで誰にでも使いやすい形式である一方で、志望動機や特技欄のスペースが限られています。

そのため、自分の個性や応募に対する熱意を採用担当者にしっかり伝えたい方にとっては、書きづらさを感じる場合もあるようです。

なお現在では、JIS規格の様式が廃止され、厚生労働省様式例が推奨されていますが、依然としてJIS規格の使用は可能となっています。

JIS規格以外の履歴書との違い

履歴書にはいくつもの規格があり、自分の用途に適したものを選択することで、より見栄えのよい仕上がりになります。

例えば、転職経験が多い方は学歴・職歴欄が広い履歴書を、応募に至っての意気込みをアピールしたい方は志望動機欄が広い履歴書を選択するべきしょう。

JIS規格以外の履歴書の中には、そのようなニーズに適したバリエーション豊富な規格が多数用意されています。

応募先から履歴書の規格についての指定がない場合には、自分の用途に適した履歴書を選択しましょう。

ここでは、代表的なJIS規格以外の履歴書の特徴をまとめました。

転職者用の履歴書

転職者用の履歴書は、JIS規格の履歴書と比較して、これまでの自分の経験がアピールしやすいように学歴・職歴欄が広く設けられています。

それは、転職者の場合、職歴が重視されるためです。

逆に言えば、これまでの就業経験が少ない方や就活生には転職者用の履歴書は適していません。

この場合は、転職者用の履歴書ではなく、JIS規格の履歴書を選ぶようにしてください。

アルバイト・パート用の履歴書

アルバイト・パート用の履歴書には、採用担当者が知りたいと考えている情報欄が追加されている場合が多いです。

具体的には、勤務可能な曜日や時間の記入欄、保護者の連絡先などが、アルバイト・パート用の履歴書に用意されている特徴的な項目です。

この場合、志望動機や自己PR欄が狭くなってしまう可能性があるため、転職活動には適していません。

JIS規格の履歴書の主な項目

JIS規格の履歴書に用意されている項目は以下の通りです。それぞれの項目の書き方については、次の章に詳しくまとめました。

・日付
・証明写真
・氏名
・現住所
・連絡先
・学歴・職歴
・免許・資格
・志望動機・特技・好きな学科などの自己PR
・通勤時間
・扶養人数
・本人希望記入欄

JIS規格の履歴書の書き方

ここでは、JIS規格の履歴書の書き方とポイントを項目別に詳しく説明します。

ぜひ、履歴書を作成する際の参考にしてください。

日付

履歴書の日付欄には、履歴書作成日ではなく、履歴書を応募先に持参する日または発送する日を記入します。

履歴書に使用する日付は、全体で和暦(令和・平成など)または西暦(2024年など)で統一してください。

例えば、履歴書の日付は和暦、学歴・職歴欄は西暦など、履歴書の中に和暦と西暦の両方が存在すると、バランスが悪い印象になります。

証明写真

履歴書には3ヶ月以内に撮影した履歴書用の証明写真を貼付します。履歴書用の証明写真のサイズは横3cm×縦4cmです。

万が一、応募先で履歴書から写真が剥がれてしまった時のために、証明写真の裏には自分の名前を油性ペンで書いておいてください。

また、履歴書をデータで作成する場合も、証明写真はデータ添付ではなく印刷した上で、履歴書に直接貼り付けます

氏名

自分の名前を正しく丁寧に記入します。

採用担当者が読みやすいように、苗字と名前の間には一文字分のスペースを空け、ふりがなも記入してください。

履歴書の項目に「ふりがな」と記載されている場合は平仮名で、「フリガナ」と記載されている場合はカタカナで記載しましょう。

現住所

住所は長くても省略せずに正式名称を書きます。

「豊島区〇〇町1-2-3」などとハイフンは使用せず、「豊島区〇〇町1丁目2番地3号」のように丁目・番地・号を記載しましょう。

そして、住所にもふりがなを記載することを忘れてはいけません。番地以降に入る漢字にもふりがなをつけてください。

連絡先

連絡がつきやすい連絡先として、携帯電話の番号とメールアドレスを記入します。

なお、メールアドレスは、パソコンのメールアドレスを書きましょう。

携帯電話のメールアドレスの場合、添付ファイルが開けないことがあるため、注意が必要です。

学歴・職歴

学歴は、一般的に中学校卒業から書きます。

学校名・学部名・学科名は、全て正式名称で記載ください。
例えば「高校」の正式名称は「高等学校」です。

職歴は、基本的にアルバイト経験は省いて、正社員経験を記入していきます。
職歴でも正式名称を用いて、所属部署や役職まで詳しく書きましょう

新卒で職歴がない方は、「職歴なし」と記入します。

履歴書全体に該当することですが、記載する内容がない部分を空欄にすると採用担当者に「記入漏れかもしれない」と誤解を招く恐れがあります。
必ず記載するべき内容がない旨を明らかにしなければいけません。

また、転職活動中で現在も企業に属している場合は、入社の項目の次に「現在に至る」と書きます。

退職予定日がすでに決まっている場合は、退職予定日も記載しておくとよいでしょう。

最後に、学歴・職歴を書いた最後の行から一段下の行の右端に「以上」と書いて学歴・職歴を締め括ります。

履歴書の学歴・職歴の書き方についてはこちらの記事も参考にしてください。

履歴書の学歴・職歴の書き方|基本からよくある疑問まで詳しく解説

免許・資格

免許・資格は、正式名称を用いて、取得した免許から順番に記入していきます。

記入する免許や資格がない方は「特になし」と書いて、書き忘れではないことを明らかにしてください。

また、取得に向けて勉強中の資格がある場合には「〇〇資格所得に向けて勉強中」と記載するとよいでしょう。

特に、応募先の業務に関係がある資格については、応募に対する意欲をアピールできます。

履歴書の免許・資格欄の書き方は、下記の記事で詳しく説明しています。

【履歴書の免許・資格欄の書き方】自動車免許の正しい書き方を詳しく解説

志望動機・特技・好きな学科など

志望動機は、履歴書の中でも重要なアピールポイントです。

求人情報や公式サイトから応募先が求めている人材を分析した上で、志望動機をまとめられるとよいでしょう。

そのため、志望動機は応募する企業ごとに変更する必要があります。

志望動機を考える際には、以下の点を意識してください。

・結論
・結論に至る根拠
・なぜ応募先を選択したのか
・入社後の展望

これらの点がまとまっていると、説得力がある志望動機が作れます。

志望動機の例文はインターネットで手に入りますが、そのまま使用するのではなく必ず自分なりのアレンジを加えてください。

特技や好きな学科については、業務に関係する特技や好きな学科があれば、採用担当者の興味を引きやすくなるでしょう。

履歴書の志望動機作りに自信がないという方は、こちらの記事も参考にしてください。

https://www.career-log.jp/guide/reasonforapplication-freetools/

通勤時間

通勤時間は、自宅から応募先の勤務地に到着するまでに必要な時間を提示します。

電車やバスに乗っている時間のみでなく駅やバス停まで歩く時間も計算してください。

通勤方法が複数ある場合には、職場までの通勤時間が短い方を選択します。

扶養人数

自分が扶養している家族がいれば、その人数を記入します。

この際、自分は省いてカウントしてください。

本人希望記入欄

本人記入欄には「貴社の規定に準じます」と書くことが一般的ですが、どうしても譲れない条件がある際には、その旨を記入します。

また、複数の職種の求人に応募する際には、希望する職種を書いてください。

履歴書の本人希望記入欄に記入するべき内容がある方は、以下の記事が参考になるでしょう。

【履歴書の本人希望欄】書いてもいいことを例文付きで解説

JIS規格の履歴書を購入できる場所

JIS規格の履歴書は、次のような場所で購入可能です。

文房具店

文房具店には、多くの種類の履歴書が用意されており、JIS規格の履歴書も購入可能です。

複数の履歴書を比較したいという方は、文具店に行ってみるとよいでしょう。

履歴書を店頭で選ぶ際には、セットで販売されている枚数や封筒の有無、サイズなども確認してください。

コンビニ

コンビニであれば、夜間でも履歴書を購入できます。

コンビニでは、取り扱う履歴書の種類が限られるものの、JIS規格の履歴書は用意されている場合が多いです。

自分が行きやすいコンビニでは、どの種類の履歴書が扱われているか事前に確認しておくとよいでしょう。

通販サイト

インターネットの通販サイトでも履歴書を購入できます。

ただし、通販サイトでの履歴書購入には配送日数がかかることから、履歴書提出までに余裕を持って注文しなければいけません。

履歴書よりも送料の方が高くなる場合もあるため、まとめ買いや他の商品との同時購入も考えるなど工夫が必要でしょう。

JIS規格の履歴書をダウンロードできるサイト

JIS規格の履歴書のテンプレートを無料で配布しているサイトも存在します。

ここでは、代表的なサービスを紹介します。

yagish(ヤギッシュ)

yagish(ヤギッシュ)は、無料で履歴書のテンプレート配布・履歴書作成をしているサービスです。

会員登録不要で履歴書テンプレートが手に入るため、気軽に使いやすいでしょう。

サイトで配布している履歴書は、JIS規格以外に10種類以上のテンプレートが存在します。

転職用・アルバイト用・インターンシップ用などがあり、用途に合わせて自分に最適な履歴書を見つけられるでしょう。

他にも、履歴書作成に関する多くの機能を搭載しているサービスです。

転職・求人doda(デューダ)

転職・求人doda(デューダ)では、Word・Excel・PDF形式の履歴書テンプレートを無料で配布しています。

用意された履歴書テンプレートの形式が選択できることから、ダウンロード後にパソコンで履歴書を作りたいと考えている方におすすめのサービスです。

配布テンプレートはJIS規格の他に、厚生労働省推奨の書式や強調したいポイント別の書式が用意されています。

またサイトには、履歴書記入時のポイントも詳しくまとめられています。

マイナビジョブ20’s

マイナビジョブ20’sは、20代の第二新卒・既卒向けの転職エージェントです。

WordとPDF形式の履歴書テンプレートや職務経歴書テンプレートを無料配布しています。

応募書類のダウンロードの他に、Webまたは電話での転職カウンセリングが受けられるため、転職活動に不安を感じている方におすすめのサイトです。

まとめ

JIS規格の履歴書は、シンプルでいて使いやすい一般的な書式の履歴書です。

しかし、志望動機を含む自己アピール欄が不足していると感じる方もいるようです。

そのため、応募先から履歴書の書式が指定されていない場合には、JIS規格にこだわらず自分に適した書式を選択することをおすすめします。

自分に最適な書式の履歴書であれば、自分の強みや強調したいポイントを効果的にアピールできるでしょう。

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